【実データ配布】Apple ProRAWについて解説!

【実データ配布】Apple ProRAWについて解説!

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iPhone12シリーズが発表された時に、Proシリーズ限定の新機能として大々的に発表された「Apple ProRAW」について、覚えていらっしゃるでしょうか?

今回、「iOS 14.3(Beta)」にて、この機能が実装されましたので、早速人柱として試してみました。

この記事では、「Apple ProRAW」について、なるべく分かりやすく、実例を交えながら解説してみました。

どうぞご覧下さい。

Apple ProRAWとは?

Apple ProRAWについてお話しする前に、まずは「RAW」とは何かについてお話しした方が、よりお分かり頂けるかと思います。

「RAW」って何?

ここで言うRAWとは「RAW画像」のことですね。

RAW画像について、Wikipediaより引用しますと、

RAW画像(ローがぞう、英: Raw image format)は、デジタルカメラなどにおける完成状態にされていない画像データのことである。英語でRawは「生」「未加工」を意味するものの、未加工ではない画像データをRAW画像と称していることもあり注意を要する。

デジタル一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラ、コンパクトデジタルカメラ、一部のスマートフォンなどのデジタルカメラで記録可能な画像形式。デジタルカメラでは一般的に「写真」としてJPEG画像を生成するが、RAW画像はJPEG画像を生成する元となる「生」の画像データである。ある程度の写真知識がある(プロフェッショナル、ハイアマチュアなど)ユーザーが、露出、コントラスト、ホワイトバランス、カラーバランス、明度、彩度などの補正や加工、ノイズや歪曲など除去をパソコン上で思い通りに行ないたいという要望に応え、カメラメーカーが用意している機能のひとつ。加工と鑑賞にはRAW対応のソフトウェアが必要になる。近年はRAWに対応するソフトウェアが増えている。カメラメーカーによって記録データの内部形式がまちまちである事、およびデータ量が多くなることから、そのままでは印刷データや、不特定多数に向けた配布、鑑賞には適さない。

Wikipediaより引用

色々書いてありますが、要は「JPEG等の圧縮処理が施された画像になる前の生データのこと」と思って頂ければ大丈夫です。

RAW画像って何が良いの?

RAW画像で撮る最大の魅力は、撮影時のカメラの設定に関係なく、あとから自分の望む色味の写真に現像できることです。

撮影時に写真の色が自分の思っていた物と違っていても、色情報の豊富なRAWデータは大きな色編集に耐える事ができ、画質を劣化させることなく繰り返し補正できます。

その為、撮影時はホワイトバランスはとりあえず置いておいて構図に気を配って撮り、後で自分の思っていた色に修正するという事もできるのです。

結局Apple ProRAWって何?

Apple ProRAWとは、センサーが捉えた信号をそのまま出力するという「RAW画像」であるだけでに留まらず、Deep FusionやSmart HDRといった、iPhoneのA14プロセッサを使った高度な高画質化技術の恩恵を受けつつ、RAW画像の様な大きな編集作業に耐えられるだけの自由度も兼ね備えた画像形式の事です。

今までもiPhoneのカメラアプリでRAW画像で出力できたよ?

と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、そのRAW画像はセンサーが捉えた物をそのまま出力しているだけなので、やはり小さなセンサーである事から、解像感の低下やノイズなどがそのまま出てきてしまうなどがあります。

それに対して、「Apple ProRAW」は、RAW画像の持つセンサーが捉えた全ての情報を持ちつつ、Apple独自のマルチフレーム画像処理とコンピューテーショナルフォトグラフィ(Deep FusionとSmart HDR3)により、解像感のアップやノイズ低減の恩恵も受けられる事が大きな違いになっています。

今までのRAW画像

センサーが捉えた光の情報を全てそのまま何も加工・圧縮したりせずに出力されたデータ 通常はシャッター1回切る度に1ファイル作られる 一眼カメラなどはこちら

Apple ProRAW

センサーが捉えた光の情報を全て使うが、一回シャッターボタンを押したら1枚撮るわけでなく、シャッターボタンを切るその前後にもあらかじめずっと写真を撮ってあり、それらの画像を重ねてノイズの低減やHDR加工などを行い、データの圧縮は行わずに全ての情報を含んだデータを出力する 今回のiPhone 12 Proでのみ作られる

Apple ProRAWはどうやって使う?

※Apple ProRAWはiOS14.3から実装予定の機能となります。今回はBeta版での解説となりますので、実際のiOS14.3リリース時は内容が異なる場合がある事ご了承下さい。

設定→カメラ→フォーマットの項目内に「Apple ProRAW」の項目があるので、それをONにして下さい。

これで、カメラアプリを開くと、右上に「RAW」の文字が出ますので、Apple ProRAWで撮るか、通常の圧縮形式で撮るかの選択が出来ます。

あとは、RAWを選んで写真を撮れば、Apple ProRAWで保存がされます。ファイル形式は「DNG」です。

「写真アプリ」で開くと、左上に「RAW」の文字が表示されています。

写真アプリでも編集出来ますし、より本格的にやりたければPCに取り込んでLightroom等で編集することも出来ますよ!

実際のRAWデータを置いておきますので、よろしければ試しに使ってみて下さい。

まとめ

果たして普段スマホで写真を撮る際に「RAW画像」で撮る必要があるのかと言う、そもそもの疑問もあるでしょうが、例えば旅行先など、中々行く機会、二度と撮る機会のない場面の写真を後で細かく編集が出来る様にRAWで撮影しておくと表現の幅も広がりますし、記憶の通りの色味を再現できたりもしますので、意外と使う場面は多いかも知れませんよ。

これを機会にRAW現像ソフトを使ってみたり、はたまた一眼レフカメラに挑戦してみたり、楽しみが広がるきっかけになるかも知れませんね!

iPhone 12 Pro MAXのレビュー記事も書きましたので、よろしければご覧下さい!